更年期女性の悩みに、注目されるエクオールとは

更年期女性の悩みに、注目されるエクオールとは

更年期女性の悩みに、
注目されるエクオールとは

更年期女性の悩みに、注目されるエクオールとは
更年期女性の悩みに、注目されるエクオールとは

更年期障害は、性ホルモンの分泌量の減少に伴って起きる体調の不調や情緒不安定などの症状を指します。
女性の場合、閉経が近づくとエストロゲン(卵巣ホルモン)の分泌が減少することで更年期障害が起こりますが、エストロゲンとよく似た働きをするのがエクオールです。

更年期の悩みに注目されているエクオールについて、その作用や働きを見ていきましょう。

目次

女性の更年期とは

更年期障害とは、男女問わず40歳代以降に性ホルモンの分泌量が減ることが原因となり、身体的、精神的に不調となる症状がみられる症候群を指します。

女性の場合、閉経が近くなるとエストロゲン(卵胞ホルモン)がそれまでのように規則正しく分泌されなくなり、揺らぎながら減少していきます。
閉経前後の約10年間を更年期と呼び、その間にエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が減少することにより、自律神経失調症のような症状があらわれます。

更年期症状といえば、ホットフラッシュが思い浮かぶ方も多いと思います。
ホットフラッシュは、急にカッと熱くなり、顔面を中心にほてりが発生、周囲は涼しいのに発汗が止まらなくなったり、脈拍が増加したりする症状のことを指します。

閉経前に生ずる症状としては、ホットフラッシュやのぼせ、顔のほてり、異常な発汗、血圧が上下する、など、血管の拡張や放熱に関係する症状が多くみられます。

他にも、生理不順、動悸や息切れ、耳鳴り、頭痛やめまいなどの身体症状も報告されています。また、精神的な症状としては、興奮状態になる、イライラやうつ、不眠などの症状がみられます。

女性の更年期とは

閉経後には、上記のような症状に加えて、排尿周りのトラブル(膀胱炎や尿失禁)、関節痛、粘膜の異常などの身体症状や、無気力感などの精神症状が現れます。

女性は誰でも更年期を迎えますが、更年期症状については個人差が大きく、症状の種類や症状が現れる時期もそれぞれです。

初期症状も更年期によるものかどうかがわかりづらく、発症に気づかずに、思い通りに動けない不満や育児や夫婦関係などさまざまなストレスによって、精神的な症状を悪化させることが多いようです。

減少する女性ホルモン、エストロゲン

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、主に卵巣から分泌されるホルモンです。
卵胞が成熟して分泌され、妊娠の準備をするために働くホルモンとして知られています。

また、エストロゲンは、女性らしい体型を作ったり、皮下脂肪組織を増殖させ肌に弾力やハリを与えたりするなど、女性にうれしい働きをしているホルモンでもあります。

更年期を迎えると、主にエストロゲンを分泌する卵巣の働きが衰えるため、エストロゲンが急激に減少します。
エストロゲンの減少によって、更年期症状が現れることや、骨粗しょう症の発症リスクが高くなることがあります。

更年期にはイソフラボンが効果的? 実はエクオールだった

更年期に入ると、エストロゲンの分泌低下を止めることはできません。

しかし、体内での分泌は減りますが、エストロゲンと似た作用があるイソフラボンを摂取することで更年期症状が緩和するとの報告があり、更年期にイソフラボンを補給することで、ホルモンバランスを保つことが期待されています。

更年期にはイソフラボンが効果的? 実はエクオールだった

イソフラボンはマメ科の植物に多く含まれ、その代表格が大豆イソフラボンです。
イソフラボンを含む食物を意識して摂取することで、更年期症状の緩和や骨粗しょう症の改善に効果が期待されていますが、効果に個人差があり、まったく効果がない場合もあることがわかっています。

今まで、エストロゲンと似た作用があるとしてイソフラボンが注目されていましたが、近年の研究で、イソフラボンではなく、イソフラボンの成分ダイゼインから変換される、エクオールによる効果だったのではないか、と考えられるようになりました。

エクオールは腸内環境によって左右される

エクオールは腸内環境によって左右される

つまり、更年期症状の緩和におけるイソフラボンの効果に個人差が出ていたのは、イソフラボンの成分ダイゼインをエクオールに変換する能力に個人差があり、その差によって効果の有無が生まれたということです。

ダイゼインは腸内細菌によりエクオールに変換されます。

ダイゼインをエクオールに変換する腸内細菌の働きが弱い場合や、腸内細菌がいない場合があり、そういった方はエクオールを産生できません。
エクオールを産生する能力は日本人の50~60%しか持っておらず、また、若い日本人女性に至っては、食生活の欧米化によって20~30%しかエクオールを産生できる能力がない、という報告がされています。

また、エクオールを産生する能力がある人でも、その産生量には個人差があり、日によっても変動するもので、一定を維持するのは難しいと考えられています。

現在エクオールを産生する能力についての研究が進められており、オリゴ糖や食物繊維を一緒に摂取することでエクオールを産生する能力がアップするという報告や、ラクトビオン酸という成分にエクオール産生能力をアップする効果があるという報告もあります。

更年期症状の緩和に、エクオールの今後の研究が期待されています。

【監修】管理栄養士 T

管理栄養士免許、NR・サプリメントアドバイザー資格保有。
大学卒業後、サプリメントのOEM企画開発の会社に入社。機能性成分や商品作りのプロセスについて学ぶ。その後、株式会社メタボリックに転職し、商品企画開発室にて様々な商品を企画開発中。

管理栄養士 H

管理栄養士 T

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